私たちのカルテ 相続03

認知症が悪化した父母の資産、後見人としてどうするべきか

ご所有者が適切な判断能力を欠如または不足している場合は、どうしたらよいのでしょう?

不動産クリニックの処方

「成年後見人制度」の活用を検討して瑕疵のない取引に努めましょう

「成年後見制度」とは、後見人を立てることにより、瑕疵のない法律行為を行っていこうというものです。成年後見を利用するには、申し立てを含む手続き全般で15万円?20万円程度かかります。
売却価格やその経費・賃貸価格やその経費が、成年後見制度を利用することが見合うのかどうかの判断になりますので、一度、売却・賃貸の価格査定をされるといいでしょう。

「成年後見人制度」を活用する場合の手順

生前に成年後見制度を利用して売るなり貸すなりした場合のメリットとデメリットを収支計算して考える必要があります。
手順1)売却査定・賃貸査定(リフォーム含む)・その場合の経費計算 ※複数社査定を受けてください。
手順2)成年後見制度を利用する場合の見積もり(司法書士)
手順3)上記の数字を突き合わせて考察
まずここまで考察して、制度を利用すべきかどうかを考えます。

メリット・デメリットをふまえて売るか貸すかを検討しましょう

収支計算をして貸すメリットが出ないようであれば、いま早急に貸さないほうがよいかもしれません。将来売却する時に賃借人がいる状態では売却価格が落ちる可能性があるからです。
売る場合に売るメリット、つまり十分な利益が出ないようであれば他の利用法も検討する必要があるでしょう。
ご自身で判断せずに専門家の門をたたくことをおすすめします。

鈴木 豪一郎
主席不動産ドクター
Suzuki Goichiro 鈴木 豪一郎

専門分野:売買コンサルティング・物件調査・相続・売買仲介資格:宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー・賃貸不動産経営管理士・住宅建築プロデューサー

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